秋田県立博物館について
概要
秋田県立博物館は、考古・歴史・民俗・工芸・生物・地質の6部門と、「菅江真澄資料センター」・「秋田の先覚記念室」からなる総合博物館です。各部門の研究の総合化と郷土学(秋田学)の体系化をめざすことを基益とし、その成果を展示や普及活動に生かしていこうというのが博物館の基本姿勢です。
博物館の周囲は女潟・男潟の二つの沼をかかえた県立小泉潟公園になっています。 公園内には、日本庭園「水心苑」やフィールドアスレチックコースが設けられています。
1975年(昭和50年)に開館した博物館ですが、開館から約30年が経過し、施設の老朽化、調査研究の進展、生涯学習の拠点としての役割の増大などの理由から、21世紀にふさわしい博物館像が求められるようになってきました。これを受けて2002年度(平成14年度)から展示の改変事業がはじまり、2年間の工事期間を経て、2004年(平成16年)4月29日にリニューアルオープンを迎え現在に至っています。
館長挨拶
秋田県立博物館は、1975(昭和50)年の開館以来、おもに県内の自然や歴史遺産、文献などを収集・保存し、研究と展示を通じて、県民の知的好奇心や探求心、創造意欲を喚起し、秋田の自然や歴史、文化を再発見する場として現在に至っております。また、あらゆる世代の生涯学習の拠点として、県内外の公的機関や教育機関との連携を深め、多様な要請に応えてまいりました。
2023(令和5)年4月から施行された改正博物館法では、従来からの博物館の役割がいっそう強化され、時代や地域に応じた多様な活動を行うことが明記されています。特に、地域の活性化など、現代社会の課題に積極的に関わることが求められています。
来年2025(令和7)年、創立50周年を迎える秋田県立博物館は、これまでに果たしてきた役割をさらに高めるとともに、多世代への学びの提供、ふるさと教育、地域づくり、産業や観光、環境などへの積極的な関わりを続けていく所存です。
当館は、さまざまな人々が集い、見聞を広め、学びを深め楽しむ場であり、歴史と未来と現在をつなぐ発見と創造の場でもあります。郷土の成り立ちや生き物たちの姿、先人の歴史、風土、文化、工芸や芸術など、幅広いテーマの展示を行っています。デジタルアーカイブなど展示情報はウェブサイトでも提供しておりますが、博物館の落ち着いた空間でその雰囲気を味わいながら、新たな気づきや学びを求めていただければ幸いです。学芸職員や解説員が常駐しておりますので、いつでもお気軽にお声がけください。
結びになりますが、秋田県立博物館は秋田市北部の景勝地、小泉潟公園内に位置しております。公園は豊かな自然とともに生物に溢れた宝庫でもあります。旅の目的地としても、憩いの場としても、皆様の知と心の充実にお応えすることでしょう。ぜひ、当館を訪れ、発見と学びの空間をお楽しみください。心よりお待ちしております。
秋田県立博物館 館長
博物館はこんな仕事をしています
博物館の活動は、展示だけではありません。 次のような活動を行っています。
調査研究活動
博物館では、歴史や生物などの部門ごとの「部門研究」、県内の1地域について各部門が共同で調査を行う「地域研究」、資料の保管方法や展示方法などを研究する「博物館学的研究」をなどの研究を行っています。研究の成果は、「秋田県立博物館研究報告」誌上に報告されるほか、展示や普及事業などに生かされています。
資料収集・保存活動
秋田を知るための資料や文献を、購入・採集・県民からの寄付などによって集めています。 資料は収蔵庫で厳重に保管・管理され、展示や研究、学習活動などに活用されています。
展示活動
企画展示室では、特別展・企画展などの展示を年数回行います。特別展では秋田に限らず、県外あるいは海外の資料も展示します。企画展は博物館独自の企画で、秋田県内の資料を中心に展示します。
また、「菅江真澄資料センター」と「秋田の先覚記念室」では企画コーナー展が行われます。
教育普及活動
博物館教室などの普及行事をはじめ、各種研修生の受け入れや高校生のインターンシップ活動などに協力しています。
また、展示室にいる解説員が、展示を見学する方々へ、展示の解説や館内 の案内を行っています。
このほか、友の会やボランティア活動のサポートなども行っています。
広報出版活動
展示や行事など、博物館の活動を広く知っていただくために、 出版物の制作と配布などを行っています。
また、テレビやラジオ、ホームページなどの各種媒体を使って、積極的な広報活動を行っています。
学習振興活動
セカンドスクールや博物館見学を通じて、子どもたちが郷土・秋田を学ぶ手助けをしています。また、「わくわくたんけん室」では様々な体験活動ができます。