- 受入番号
- 工キ103-3
- 資料名
- 茜染 袱紗
- 展示の有無
- 無
- 法量
- 縦35.0㎝ 横35.0㎝
- 材質・技法・形状
- 絹・茜染
- 制作年代
- 昭和末期
- 作成地
- 秋田県鹿角市
- 作成者
- 栗山文一郎(くりやまぶんいちろう・1920年~1991年)
- 資料解説
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これは茜染で作られた袱紗(ふくさ・主に結婚式やお葬式などでお祝いやお香典などを包む四角い布)です。茜染はアカネという植物の根から作った染め液を使う染色技術です。秋田県鹿角地方で行われていた茜染は紫根染(しこんぞめ・染め液をムラサキという植物の根からつくる染色技術)と同様に奈良時代に伝わったとされています。
この袱紗は秋田県指定無形文化財技術保持者であった染色家栗山文一郎が製作しました。栗山家で紫根染や茜染に用いられた文様はいずれも絞り染め(糸でしばったり縫ったりして染める液が浸みこまない部分を作る技法)によって染められました。この袱紗の鎖状の輪に5弁の花文様をつくる技術は花輪絞りと呼ばれています。
栗山文一郎が他界してからは継承者がおらず残念ながら生産は途絶えてしまいました。