- 受入番号
- 総イ23
- 資料名
- デワクジラ
- 法量
- 全長 約7m
- 採集地
- 秋田県由利本荘市矢島
- 地層名
- 船川層(針ヶ岡層)
- 学名
- Morenocetus? sp.
- 資料解説
-
この化石は由利本荘市矢島町から発見されたヒゲクジラのなかまです。展示している標本の長さは約7mですが、尾の部分が欠けているので、全長はおよそ10mと推定されます。化石が含まれていた地層はおよそ1,000万~800万年前の海底に積もった泥岩からなり、当時の秋田はこのようなクジラが泳いでいた深い海の底だったと考えられています。
このクジラの化石は1970年(昭和45年)に由利本荘市矢島町川辺で、旧川辺分校の校庭裏の崖から発見されました。化石は地元の人や当時の由利高等学校地学部員の協力で発掘されました。化石が含まれていた地層は海岸から20kmほど離れた出羽丘陵の一部を構成していることから、発見されたクジラには「デワクジラ」という名前がつけられました。
頭骨は不完全でしたが、後頭部の一部が残っており、脊椎骨は24個以上、肋骨は21本産出し、日本ではかなりまとまった1個体分の標本です。