植物を編む

イラスト:植物を編む タイトル画像

展示概要

編組品は、竹や草、樹皮、つるなどの植物を編んで形作られたもののことです。農具や運搬具、台所用品など、かつては、暮らしに欠かせない大切な道具でした。
現在では、プラスチックなどの様々な代替品が手軽に入手できるようになり、編組品はあまり見かけなくなりました。しかし、素材採集の方法や編み方の技術は後世へと受け継がれており、古くは縄文時代まで遡ることができます。編組品には昔の暮らしや文化、知恵がつまっています。
本展示では、失われつつある編組品の価値を再確認し、そして風土に育まれた手仕事の技と美の魅力に迫ります。

イラスト:植物を編む フライヤー

展示期間

2017年12月2日(土曜日)から2018年4月8日(日曜日)まで

開館時間

9時30分から16時まで
2018年4月1日(日曜日)からは16時30分閉館となります。

休館日

毎週月曜日
年末年始は2017年12月28日(木曜日)から2018年1月3日(水曜日)まで休館日となります。

観覧料金

無料

展示構成

第1章 植物から生まれる編組品

地元に自生した植物を利用して、その素材に見合った方法で自分たちで手作りし、農業や漁業、台所用品など様々な暮らしの道具として活用していたことをパネルや資料を使って紹介します。

  • 秋田県内生産のこだし・かご
  • 写真パネル

第2章 あきたの編組品

秋田県史に記載された昭和30年代における集団的産地を中心に、秋田県内で生産された編組品について地域別に紹介します。

  • 竹細工
    • 鹿角市草木
    • 秋田市浦山
    • 六郷
    • 岩城町亀田
  • あけびづる細工
    • 仙南村野際
    • 鳥海町猿倉
    • 鹿角市花輪
  • イタヤ細工
    • 角館町雲然
  • マタタビ
    • 象潟
    • 東成瀬村
写真:染め物に使われたザル
染め物に使われたザル
写真:イタヤ細工のショルダーバック
イタヤ細工のショルダーバック
写真:製作に使用する道具
製作に使用する道具
写真:展示の様子 県内各地の編組品
県内各地の編組品 

第3章 素材となる植物 形づくる技術

編組品の素材として使われる植物について、素材としての最適な年齢や時期、採集方法、地域の植生などを写真パネルや植物標本、資料によって紹介します。
またそれらを利用した編組技術について、編み見本やパネルを使っての解説します。

  • ブナの木
  • スズタケ
  • ネマガリダケ
  • ヤダケ
  • マダケ
  • 孟宗竹ツバアケビ
  • コクワ
  • マタタビ
  • イタヤカエデ
写真:展示の様子 素材となる植物 タケ
素材となる植物(タケ)
写真:展示の様子 素材となる植物 ツル
素材となる植物(ツル)
写真:展示の様子 素材の下処理
素材の下処理
写真:様々な編み方 展示の様子
様々な編み方

第4章 編組品からみた地域の特徴

県外の編組品について、その素材と技術の違いを中心に解説します。また、各地域の植生による植物利用の違いと、それに見合った技術選択の相関関係について、先行研究のある米揚げ笊をもとに、パネルと実物資料で比較します。

  • 各地域の米揚げ笊
  • 岩手県鳥越のスズダケ細工
  • 長野県戸隠の竹細工
  • 新潟県佐渡の竹細工
  • 大分県別府の竹細工
  • 青森県のあけびづる細工と竹細工
  • 宮城県岩出山の竹細工
写真:展示の様子 素材と技術の関係
素材と技術の関係
写真:高知県の竹細工
高知県の竹細工
写真:岡山県の竹細工
岡山県の竹細工
写真:沖縄県の編組品
沖縄県の編組品

第5章 つながる手仕事

縄文時代まで遡ることができる編組品について、最新の考古学的成果のある東名遺跡から秋田県内における編組品の痕跡などパネルや資料を使って紹介します。
また、中近世の人々の暮らしにおける編組品を、絵画資料を通して説明します。
さらに現代における編組品について、室内装飾や現代アートといった新たな潮流を取り上げます。

  • 職人の部屋(ジオラマ)
  • 東名遺跡出土品パネル
  • 戸平川遺跡出土品
  • 編組品現代アート
写真:底にござ目網の圧痕がある縄文土器
縄文土器の底につけられたござ目編みの圧痕
写真:遺跡から発掘されたカゴ
遺跡から発掘されたカゴ
写真:現代アートの編組品1
現代アートの編組品1
写真:現代アートの編組品2
現代アートの編組品2

パンフレットで展示物について、具体的な解説を読むことができます。

関連イベント

申し込みが必要なものは、電話、ファクス、ハガキ、Eメールでお申し込みいただくか、当館受付にて直接お申し込みください。

講演

縄文時代から続く植物利用 暮らしの中の編組

開催日:2017年12月16日(土曜日)
時間:10時から11時30分まで
講師:佐々木 由香 氏(明治大学黒曜石研究センター パレオ・ラボ)
会場:当館講堂
定員:100名
参加費:無料
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

編組品にみる暮らしの造形

開催日:2018年3月10日(土曜日)
時間:10時30分から正午まで
講師:工藤 員功 氏(柏市文化財保護委員 元武蔵野美術大学民俗資料室専門員)
会場:当館講堂
定員:100名
参加費:無料
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

ワークショップ

古に学ぶ 縄文時代の編組技術

開催日:2017年12月16日(土曜日)
時間:12時30分から15時30分まで
講師:本間 一恵 氏(バスケタリー作家)
会場:当館実験教室
定員:15名
参加費:無料
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

金足浦山の竹細工から学ぶ

開催日:2018年1月21日(日曜日)
時間:10時から15時30分まで
講師:浦山竹葉会
会場:当館学習室
定員:8名
参加費:無料
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

講義&ワークショップ

ヤマブドウのつるで編む

開催日:2018年2月11日(日曜日)
時間:10時から15時30分まで
講師:斉藤 洋子(当館学芸主事)
会場:当館学習室
定員:15名
参加費無料
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

オニグルミの樹皮で編む

開催日:2018年2月25日(日曜日)
時間:10時から15時30分まで
講師:斉藤 洋子(当館学芸主事)
会場:当館学習室
定員:15名
参加費:無料
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

喫茶DE対談

編組品から読み解く知恵と文化

開催日:2018年3月18日(日曜日)
時間:10時から11時30分まで
話者:中川原 信一 氏(あけびづる細工職人)、伊藤 征一郎 氏(カゴアミドリ)
進行:斉藤 洋子(当館学芸主事)
会場:喫茶こまち
定員:30名
参加費:300円(コーヒーデザート付き)
事前申し込みが必要となります。
注:受付は終了いたしました。

実演

伝統の技と美 中川原信一氏による あけびづる細工

開催日:2018年3月18日(日曜日)
時間:12時30分から15時30分まで

ギャラリートーク

開催日:2017年12月2日(土曜日)、2017年12月10日(日曜日)、2018年1月14日(日曜日)、2018年1月27日(土曜日)、2018年2月3日(土曜日)、2018年2月17日(土曜日)、2018年3月4日(日曜日)、2018年3月24日(土曜日)
時間:14時から15時まで
会場:企画展示室
事前申し込みは不要です。

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