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春の訪れ~ひな人形・押し絵~
令和4年2月18日(金)~4月5日(火) |
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もともとは、旧暦3月の最初の巳の日(のちに3日)、宮中で自分の穢れを人形(ひとがた)にうつして川へ流す行事でした。平安時代には、調度品などをそろえた人形を飾る「ひいな遊び」が貴族の間で行われるようになり、この「ひいな遊び」と穢れをはらう儀礼とが習合して、ひなまつりとなったと考えられています。
現在のように、ひな人形を飾る風習が伝わったのは江戸時代に入ってからといわれています。3月3日のひなまつりには土地によってさまざまな行事が伝えられており、人形のかたちも、押絵や土人形などから、紙で作られたものまで、その土地に根ざしたひな人形が作られてきました。現在では内裏雛と雛道具を飾る家がほとんどですが、このような人形が全国どこでも見られるようになったのは、高度成長期以降と思われます。
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押絵雛 |
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八橋人形 |
中山人形 |
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新しい年に向けて~干支の人形~
12月3日(金)~令和4年2月1日(火) |
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干支というと、12匹の動物を思い浮かべがちですが、正確には「十干十二支」といって、一月を3等分した10の符号(十干=甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と、月ごとの符号(十二支=子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)を組み合わせたもののことをいいます。はじめは日にちをあらわすためのものでしたが、年を数えることにも用いられるようになり、やがて、方角や順序、時間などを示す際にも用いられるようになりました。
十二支に動物の名を当てるようになったのは、中国の戦国時代(紀元前480~247)頃です。文字が読めない人のために、わかりやすく動物の名で表現したといわれています。十二支と動物とを結びつけることによって、生まれ年と動物に関するさまざまな俗信や迷信が生まれるようになりました。
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展示風景 |
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十二支土鈴 |
十二支土人形 |
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秋の夜長を楽しむ~明かりの道具~
9月10日(金)~11月16日(火) |
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暑い夏が終わると、涼しい秋の季節が訪れます。特に過ごしやすい夜が段々と長くなり、夜更かしなどをしてしまいがちです。秋の夜長にかかせない道具として照明具があります。
照明具は江戸時代以前からろうそくや灯明皿、行灯、燭台が使われていました。これらは主に手元を照らす照明具でした。明治以降は西洋文化の流入により、灯油を使ったランプが普及しました。その後、大正から昭和にかけて電気が一般家庭に供給されるようになり、電灯が普及します。灯りは古くは手元を照らす程度でしたが、時代と共に部屋全体を明るくするものになりました。
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行灯と弓張り提灯 |
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つけ木 |
松脂蝋燭 |
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夏のまつり~七夕絵どうろう~
6月11日(金)~8月22日(日) |
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七夕絵どうろうは今から300年ほど前、佐竹南家義安に輿入れした京都鷹司家の姫が、京都を懐かしがって屋敷内に七夕の短冊や灯籠などを飾ったことがはじまりといわれています。この行事は、かつては旧暦の7月6日から7日に行われていましたが、年中行事などが新暦で行われるようになってから、ひと月おくれの8月に変わりました。現在では8月5日から7日の3日間行われています(今年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止になりました)。
湯沢の絵どうろうは美人画を題材としものが良く知られていますが、昔話の題材や七福神などのめでたい絵柄も好んで描かれました。趣向をこらした絵灯籠や七夕飾りをつけた笹飾りは7日の夜まで通りを飾り、その後は物干し竿や、畑の「すずめぼい(雀除け)」などに再利用されました。
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絵どうろう(青楼美人合) |
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展示風景 |
展示風景 |
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新緑の季節~子どもの成長を願う天神人形~
4月23日(金)~5月25日(火) |
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男の子が生まれると天神人形を買って、初節句を祝う風習が各地で伝えられています。県内でも男の子のいる家では4月頃から土人形や押し絵の天神人形を飾る習慣がありました。
この習慣は、天神をまつり敬う信仰のあらわれです。天神とはもともと雨を降らせたり、雷を鳴らしたりする天の神のことをさし、農業の神としてまつられていましたが、平安時代のなかば(十世紀ごろ)にいわれない罪をきせられて亡くなり、「学問の神様」とたたえられた菅原道真という人物のことをさすようになりました。
秋田市内では親しみをこめて「オデンツアン」とも呼ばれています。天神人形は本来、秋田市八橋にある菅原神社の例祭である、4月24日から25日に飾られていましたが、男の子の成長を願うものでもあり、端午の節句の頃まで飾る家庭も多く見られました。
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天神人形(八橋人形) |
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木像天神人形 |
牛乗り天神 |
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